トルコリラ暴落 相場の変動要因3 為替と政策金利とインフレ率の関係その1

インフレ率が高くなれば物価の上昇=通貨価値の下落につながり、デフレになれば消費が減って景気が悪くなっていきます。それぞれが行き過ぎると経済が破綻しかねないので、為替市場を維持するには、政策金利によりインフレ抑制、またはデフレ抑制が必要となります。

トルコリラの場合は通貨価値が下落していることから、政策金利を上げることにより相場が上がることにつながるといえます。また、政策金利を上げることで市中の金利も上がるため、FXにおけるスワップポイントが上がり、通貨の魅力が上がることに繋がります。

外部からの資金に頼っている状態のトルコとしては、利上げは非常に重要な政策です。しかしトルコは金利上げを据え置きしたため、トルコリラの急落を招きました。こうした状況に対して、「金利17.75%はすごく高いのに、据え置いてはダメなのか?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

では、トルコの金利上げ据え置きをうけて別の通貨へ移動した人は、どこに着目したのでしょうか?

傍目から見れば金利17.75%は非常に高く見えるものの、さらなる金利上げがされないとなったとたん相場が急落したことは、初心者やこれからFXをやってみようという人からしたら、不思議に思う方もいるかもしれません。

では、なぜ為替市場ではトルコリラのさらなる金利上げが必要と考えられているのでしょうか。それは、金利の高い低いをみる場合、単に金利の数字のみを見るのではなく、金利とインフレ率との差異である「実質金利」に着目していたからです。

例え金利が高くても、インフレ率が高ければスワップで得られる利益は減っていきます。実際のトルコのインフレ率はどれくらいかというと、5月は12.5%だったのがさらに上昇して、6月は15.39%と3%以上上昇しています。インフレ率15.39%に対して金利は17.75%、さらにインフレ率は上昇傾向であると考えると、金利17.75%では不安です。

また、公表されているインフレ率は怪しく、実態はもっと高いのではないかという意見もあります。そんな状況に対して、金利上げ据え置きの発表は投資家達の期待を裏切ることになり、トルコリラの急落を招く結果となりました。