多くの日本人投資家がトルコリラでやられた理由その3

すでに損切りやロスカットによってトルコリラ円の買いポジションを手放した方は、これ以上やることはありません。ドテン売買といって買いから売りに転じて最安値を更新しているトルコリラのデイトレードに打って出るのも一考でしょう。ここでデイトレードと敢えて述べたのは、トルコリラ円の売りポジションを持っているとスワップの支払いが大きいため、得策ではないからです。

少し上げた時に頭を押さえられるように、金槌型のローソク足が出現すれば売りシグナルと見て良いでしょう。相当数の売玉が出ていると思われるので、それに乗っかって戻り売り戦略が成功する確率は高いと思います。

もう一方の、まだトルコリラ円の買いポジションを持ったままになっている方は、どうするべきでしょか。
理想的なのは、今すぐ損失確定で手じまいをすることです。間違ってもナンピンを入れて難局を打開しようとしてはいけません。どうしても手じまいをしたくないのであれば、せめて両建てで戻り売り参戦をするのがまだマシかも知れません。

まだトルコリラ円の買いポジションを持ったままになっている方に前回、両建てをおすすめしました。あくまでもナンピンよりはマシというだけでおすすめはしませんが、小刻みに戻り売りで利ザヤを稼いでいると持ちっぱなしになっている買いポジションの損失を和らげることができるかも知れません。

当面、トルコリラに上昇要因はありません。エルドアン大統領の英断によってアメリカとの関係改善に動くようであれば話は別ですが、だからといってもとから脆弱なトルコ経済が根本的に回復するとは思えず、10%を超えている失業率も依然として高いままでしょう。

高金利状態は今後も続くと見られていますが、その高金利を支払うことができないのが現在のトルコです。ジャンクボンド(紙切れ同然の債券)のように超高金利になっているものの、その金利が支払われるのか怪しい債券を持つ感覚なのであれば構いませんが、ジャンクボンドのような外貨にリスクを少しでも感じるのであれば、当面買いは避けるべきです。