ストップ狩りは本当にあるの?その2

ストップ狩りについての噂話について、大口の投機筋によるストップ狙いは解説してきた通りですが、もうひとつの噂話はさらに闇を感じさせるものです。ここで紹介する噂話はあくまでも噂話で都市伝説のようなものですが、とても信憑性があるように聞こえるので本当にそんなことがあるのでは?と思ってしまいます。

その噂話とは、ストップ狩りをしている張本人がFX取引会社である、というものです。これだけだと分かりにくいと思いますので、もっと詳しく解説しましょう。

FXの売買システムには、大きく分けて2つの種類があります。1つは取引所取引で、もう1つは店頭取引です。取引所取引とは「くりっく365」に代表される独立した取引所で行われるFX取引のことで、もう1つはFX取引会社の中で売買それぞれの注文をつなぎ合わせ、自社内で約定させる仕組みのことです。

取引所取引の場合は提示されているレートについても第三者によるものなので不正を働くことはできませんが、問題は店頭取引です。

FX取引会社の多くは店頭FXといって、自社内で売買それぞれの注文をマッチングさせて約定する仕組みを採用しています。これが顧客同士のマッチングであれば問題ないのですが、自社内で売買それぞれの注文をマッチングできるということは、売買注文のどちらかがそのFX取引会社である可能性も否定できないわけです。

多くの個人投資家がストップ注文によって損失を出したとします。1人あたりの損失額は損切りなので大きなものではないかも知れませんが、それが多人数になると膨大な金額になります。その時に、ストップ注文を相対取引をしているのがFX取引会社だとしたら、それが丸々FX取引会社の利益となります。

しかもタチが悪いことに、FX取引会社は投資家がどんな注文を出しているのかを把握できる立場にあります。その注文動向を見て、ストップを引っかけるように相対注文を出していたとしたら・・・これはかなりズルい行為ですね。あくまでも噂話のレベルですが、あまりにも信憑性があるので本当にやっているFX取引会社が無いとも言い切れません。