仮想通貨がFXに影響を及ぼし始めている

仮想通貨の代表的な存在といえば、ビットコイン(BTC)です。仮想通貨の草分け的な存在で、今でも仮想通貨の代名詞といっても良いでしょう。このビットコインが最も取引されている法定通貨は何か、ご存知でしょうか。法定通貨とは、国によって発行されている従来の通貨のことです。

その答えは、米ドルです。BTC/USDが、仮想通貨と法定通貨が売買されている最大規模の通貨ペアです。ちなみにその次に多いのが日本円のBTC/JPY、そして韓国ウォンのBTC/KRWと続きます。いずれも仮想通貨売買に関心が高い国ばかりで、かつてはここに中国の人民元との通貨ペアであるBTC/RMBも上位にランクインしていました。中国では仮想通貨売買が規制されるようになったため、今では仮想通貨の世界から人民元そのものが姿を消しています。

さて、それでは話をBTC/USDに戻しましょう。仮想通貨の中で最も売買されている通貨ペアということは、BTCに買いが入るということは米ドル売りです。その反対に米ドル高になっている時はBTC売りです。

あくまでも仮想通貨の中のひとつであるビットコインと、法定通貨の代表格である米ドルとの通貨ペアではありますが、このペアが全体に大きな影響を及ぼしています。

仮想通貨の代表格であるビットコインと、世界の基軸通貨である米ドル。この両者の通貨ペアであるBTC/USDの動向は仮想通貨全体と法定通貨全体のシーソーゲームを占う存在となっています。

ビットコイン高になれば全体的に法定通貨が売られて仮想通貨が買われます。その逆も然りで、米ドル高になれば仮想通貨売りの法定通貨買いに傾きます。仮想通貨市場が一時の暴騰から一段落している現在、こうしたシーソーゲームとしての影響力はより大きくなるでしょう。

さらにもうひとつ、仮想通貨からの影響を考えなければいけない相関関係があります。それは、仮想通貨と株式市場との関係です。そこにはどんな関係があるのか?

次回解説します。