FXコラム 「約定力」ってナニ?

FX取引会社の宣伝文句を見ていると、色々な自慢やアピールが並んでいますが、その中に「約定力」「約定率」という言葉がよく登場します。FX初心者の方にとって、こんな言葉は他のところでほとんど聞かないので、何のことか分からないと戸惑われたかも知れませんね。


約定とは、投資家が出した注文が成立することです。

一般的に個人投資家が利用しているFX取引システムは店頭FXといって、そのFX取引会社が出した注文を誰かが受けてくれた時点で取引成立となる仕組みになっています。

外国為替はインターバンクという銀行同士の巨大な市場で取引されており、そこにFX取引会社が顧客の注文を持ち込み、そこで反対の注文を出している人と売買を成立させます。

このインターバンク市場には他のFX取引会社も多数参加しているので、市場同士が合わさった巨大な塊のような存在です。

ここでは目まぐるしく注文が行き交い、レートも小刻みに動き続けています。0.1秒以下のタイミングでレートが動いているので、顧客の注文を受けてからノコノコと出していたのでは、すでにレートが動いて注文が成立しません。

そこでFX取引会社はサーバーの機能や取引システムを増強して、インターバンク市場の動きに付いていけるだけのスピードを備えています。顧客から受け取った注文を0.1秒以下のスピードでインターバンクに届ければ、どこかの誰かと売買が成立します。これを、約定といいます。

約定力の高いFX取引会社は、このスピードが速いことをアピールしているわけです。ここからわずかであれば値が動いても注文を成立させることを、スリッページといいます。こちらもよく聞く言葉だと思います。